上海から呼和浩特までのんびり鉄旅

2018年8月3日

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上海から内モンゴルまで鉄道で旅をするなら、Z268次がお薦めだ。全区間2300㎞を27時間掛けてのんびり走るさまは、高速鉄道が全盛期を迎えているなかでも、鉄道で旅の情緒を感じさせる長距離列車。始発から終点まで絶えず行われる乗客の入れ替わりと、めくるめく車窓の変化が存分に堪能できる同列車をご紹介。

Z268次 上海〜呼和浩特

■Z268次

■呼和浩特鉄路局集団包頭客運段

■上海14時54分〜翌18時02分呼和浩特着

■27時間08分

■2346km

■硬座254.5元、硬臥464.5元、軟臥717.5、 高級軟臥1330.5元


天の上海駅を発車したZ268次は江蘇省、山東省、河北省、山西省、陝西省を経て内モンゴル自治区の呼和浩特までゆっくり進んでいく。この列車、等級としては客車列車のなかでは一番速い直達特快列車扱いなのだが、等級にふさわしくない26もの停車駅があり、その分速度も緩慢になる。ただ、途中停車駅が多い分人の入れ替わりは多いため、地元の人々と触れる機会はいくらでもある。

 今回軟臥に乗車したが、南京、兗州、太原で同じ個室の乗客がいろいろと入れ替わった。最初に同室だった人は出張で南京まで行き、深夜、兗州から乗車してきた乗客は、大した会話をすることなく翌朝山西省の太原駅で降りていった。それ以降は訪れる乗客もなく、気ままな一人旅が続いた。

 太原から陝西省の綏徳までは山の中を走り、途中内モンゴル自治区から流れてくる黄河を渡る。綏徳から北上して楡林に入ると、左右の景色は大地に広大な農場が広がり、植えられた農作物の葉が青々と生い茂っている。内モンゴル自治区のオルドス市(鄂爾多斯)に入ると進行方向の左手に砂漠が見えはじめた。ゴーストタウンといわれている同市だが、車窓から遠くに見えたビル群は立派だ。

 乗務員の態度もよく、車内も清潔な同列車であるが、唯一の難点は食堂車がいつも混んでいて利用しづらかったこととプレートに載っかったセット料理で50元を超えていたこと。これなら、始発の上海駅周辺には日系コンビニが数店舗あるから、最初からここで食料を買っておけばと後悔した。

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