鈴木 勝久氏 「都市を創り、都市を育む」を中国で根付かせたい

2018年9月30日

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森大厦(上海)有限公司 副総経理
上海秀仕観光会務有限公司 董事・総経理
鈴木 勝久 氏
すずき・かつひさ●1983年創価大法卒、日系百貨店に入社。営業、企画、外販、催事等を経験。2001年森ビル入社、店舗運営等担当し、03年森アーツセンターの展望台、美術館運営に従事。08年、上海秀仕観光会務の総経理、14年より現職。百貨店でのサービスソフトの経験を複合施設の一体運営管理に生かす。

―森ビルの上海での展開、ご自身のお仕事についてご紹介ください。
森ビルが1998年に上海森茂国際大厦(現恒生銀行大厦)、2008年に上海環球金融中心(SWFC)をオープンして今年でそれぞれ20周年と10周年を迎えます。私は08年よりSWFCに携わっており赴任ベースで10年となります。現在はSWFCの最上部100階、97階、94階にある展望施設の運営会社、上海秀仕観光会務有限公司の総経理と同時に、2つの複合ビルの運営管理を行う会社、森大厦(上海)有限公司の副総経理をしております。
森ビルのミッションはビルを建てることだけではなく、Vertical Garden City(垂直庭園都市)の基本コンセプトのもと時間をかけて「都市を創り、都市を育む」ことにあります。「都市を創る」のは人間ですから、これを一緒に実現する人材作りが何よりも重要です。
本年はハード面ではエントランスホールのリニューアルや機能面向上の取り組みをし、ソフト面では、ビルで働く皆様の満足度を高めることを図っています。月に一度、無料のランチタイムコンサートを開催したり、テナント専用のWeChatアプリを作って館内で使える優待情報や、イベント情報を提供したりという、ビルを快適に使っていただけるサービスも充実させています。また、近隣住民の方に参加していただいている「ファミリーガーデン」というイベントなども、定期的に開催しております。
―森ビルでのご経歴をお話しいただけますか。
01年に入社後、赤坂アークヒルズ、愛宕グリーンヒルズ、六本木ヒルズにおいて主として商業店舗運営の仕事をしてきました。03年からは六本木ヒルズの森アーツセンターで展望台(東京シティビュー)、森美術館、ギャラリーの運営という新しい仕事に取り組みました。東京の素晴らしい夜景を楽しめる展望台、現代アートを展示する美術館、斬新なイベントを展開するギャラリーは森ビルらしい文化を発信し、観光客を含む多くの方々を引き付けるスポットとして皆様の注目を集めています。
「森アーツセンター」の経験はSWFCの展望施設の運営にも生き、さまざまなイベントを行ってきました。例えば、車を搬入できるエレベーターも兼ね備えているので、94階で車の展示会を行うといった取り組みです。
また、SWFCでは10月26日から、94階にてアートアクアリウムin上海を開催します。さまざまな種類の金魚をユニークなアクリル水槽で展示し、幻想的な世界を演出します。07年に六本木ヒルズでこのイベントを開催した際には、三十数万人の集客がありました。中国初の実施を大変うれしく思っています。さらに、今年は日中平和友好条約締結40周年です。日中友好のさらなる発展に寄与する意味からもスタジオジブリ展はじめ多くの文化交流イベントを積極的に催しております。
―今後の展開をお願いします。
「街づくりのコンセプト」に関心の高いディベロッパーから、開発プランや運営面でのアドバイスを弊社に求められる例が多くなってきました。弊社もニーズに応え、中国の街をさらに魅力的なものとするため、さまざまな提案を行なっています。中国では似たような複合開発が多く行われていますが、運用面で差別化を図る時代に入ったと感じています。弊社の経験をさらに生かせるのではと考えております。