指揮者 西本 智実 情熱ある中国ファンに感謝

2019年2月2日

終始穏やかに答える 西本智実さん

ロシア国立交響楽団、サンクトペテルブルクミハイロフスキー歌劇場で外国人として初めて指揮者に就任。自ら結成したイルミナートフィルハーモニーオーケストラの指揮者を務める。同団は受賞歴を多く持つ国内外の楽団首席経験者などの奏者で構成。世界約35カ国に中継されるサンピエトロ大聖堂での「ローマ教皇代理ミサ」で演奏。ヴァチカンより「名誉賞」授与。

情熱的な指揮で楽団を率いた西本さん(中央) 指揮者・西本智実が率いるイルミナートフィルハーモニーオーケストラが12 月25 日と26 日に上海東方芸術中心で日中平和友好条約締結40周年を記念したコンサートを開催した。2 年ぶりの上海公演となった西本氏に中国ファンの印象や普段の生活で心がけていることなどを伺った。

―日本と中国のオーケストラの違いはありますか?

2年前と6月に北京の国家交響楽団を指揮しました。中国のハイクラスの弦楽器奏者はロシア系メソッドによる奏法を持ち、演奏中には高い集中力と緊張感を共にし、私もロシアで学びましたので、共有できることも多かったです。

―中国のファンの印象は。

情熱を感じます。前のめりに楽しんでいただいて励みになります。

―中国のクラシック市場の拡大についてはいかがですか?
近い将来、世界の音楽家の大部分を中国の方が占めるようになるのではないでしょうか。

―普段の生活で心がけていることは?
友人とお酒を飲みリラックスを楽しみますが、日常の全てはコンサートを逆算して生活しています。気をつけていることとしては「ものの見方」です。経験だけに捉われず、再度自身をゼロに近づけてから再び作るように心がけています。

―ロシアに留学した当時、モチベーションはどのように保たれていましたか?

留学先のサンクトペテルブルク音楽院は、プロ養成のためだけに存在するところでした。私も「このまま進むのか、ダメなら諦めて趣味で続けるか、見極めてもらおう…」という覚悟を持ってやっていました。しかし、プロを目指す方もそうでない方も、音楽を一生の友人とするのは素敵だと思います。

―今後の中国公演の予定などあれば教えてください。

今年以降も中国公演の話は始まっています。日本だけでなくて、ASEANやアジアなどもう少し大きな枠組みで表現していきたいと考えています。どのタイミングになるかわからないですが、中国の民族楽器を取り入れた楽曲を作りたいとも思います。中国の演奏家との共演もしてみたいです。