肉を愛する男たちの熱気に包まれたLatinaは、上海市内4店舗、北京や杭州にも店を持つ創業22年の老舗ブラジル料理店。ブラジル大統領が上海を訪れた際に立ち寄った店でもあり、ブラジル肉食文化を体験しに国籍豊かな人々が昼夜問わずやってくる。
代表的なのが巨大な牛肉塊のBBQ、シュラスコだ。肉は塊のままで炭火にかけ、うま味と水分を辛抱強く封じ込める。日本語でイチボと呼ばれる稀少部位、ピカーニャ(牛三角肉)は、長時間のグリルで表面はカリカリ、中からは濃い肉の味が溢れ出す。クッピン(牛肩峰)は、こぶを持つ牛のこぶ部分。滑らかな口当たりが醍醐味だ。
シュラスコの歴史は18世紀頃。長年改良されながら発展しても塩をまぶして焼くだけという基本は変わらず、肉本来の味に忠実なその姿勢も肉好きに熱く支持される。
シュラスコビュッフェは、夜スタンダード1人258元、デラックス356元。スタンダードでも20種類以上の部位が時間無制限で食べ放題。月曜夜は女性半額なのでデートにも。

上海

ブラジル料理 Latina
詳細上海

中華料理 梅府家宴
詳細 京劇の巨匠、梅蘭芳が愛した料理を伝える店、梅府家宴は石庫門の一角にひっそりと目印の提灯を吊るす。彼の健康と喉を支えた料理人、王寿山氏の門弟である沈林安氏が総料理長として厨房を取り仕切る。素材を生かすあっさりした味わいの楊州伝統料理を現代風に仕立てている。
提供はコース料理のみで単品メニューはなく、季節や人数、希望に応じて1000元からアレンジする。旬を贅沢に取り入れたコースは1500元からで、秋は上海蟹やアワビをふんだんに用いた料理を振る舞う。
3日間仕込む煮込アワビは料理人入魂の一品。煮汁を煮詰めて作る濃厚なソースをかけ、凝縮された貝のうま味を味わう。巨匠が舞台前に飲んだとされる鴛鴦鶏粥は〝必食〞。米は使わず、細かく刻んだ鶏肉を48時間かけて炊き上げた粥は滋養に溢れる。
梅蘭芳が喉を守るため避けた酒は軽く嗜む程度の提供に。これら給仕が話す巨匠の逸話も宴に花を添える。
予約時にWheneverを見たと伝えると別途サービス料15%が無料となる。
上海

焼肉料理 嵐匠
詳細 建国西路と岳陽路の角に立つ焼肉店「嵐匠」を「大人が遊べる焼肉屋」と表現するのは、同店の中村成宏総料理長。イタリアンシェフとして現地での修行を経て東京の有名店を渡り歩き、メディアでも数多く取り上げられた彼が、焼肉に舞台を変え、今までの経験を存分に発揮する。
鍵を握る肉は中村シェフが吟味した上質なオーストラリア産和牛のみを使用。契約農園の新鮮な野菜やハーブなど毎日届く食材を見てコース料理の内容を決める。もちろん一品メニューも用意。
中でもシェフが「ぜひ食べて欲しい」と語るのが烟燻極品牛タン(88元)。燻製熟成牛タンをサッと焼き、好みで中東発祥スパイスのデュカ、英国王室御用達のマルドンソルトでいただく。ジュワッと染み出す肉汁と肉の歯ごたえ、スパイスの風味が絶品。業界関係者も「日本人客が欲しがる味」と太鼓判を押したとか。
さらに肉料理に合う日本酒も用意。全部で60種まで増えるという日本酒と中村シェフによる、ちょっと〝よそ行き〞な焼肉料理を楽しみたい。
上海

La Creperie
詳細 LaCreperie」は静安寺駅近くのモール芮欧百貨1階にある、フレンチレストラン。フランスの旅ガイ
ド本「LeRoutard」にも10年から掲載され、フランス人にお馴染みの店だとか。6月からデザートなどが普段よりもお得な
78元からのランチを始め、人気を集めている。
この店を知るにはまずは、名物のガレット・コンプレットを。ブルターニュ出身の総料理長、ジュリアン氏が得意とする一品で、塩味が効いたそばベース生地の表面をパリッと焼きつつ、中はもっちりふわふわでチーズがクリーミー。中央の半熟卵との相性も良い。
ガレットのお伴に欠かせないのが、リンゴで作ったアルコール飲料のシードル(ノンアルコールも用意あり)。甘口と辛口から選べ、「ボレ」と呼ばれるお茶碗のようなカップでいただくのがブルターニュ流だ。同店で扱う「KERNE」はフランスで数々の賞を受賞した銘柄。すっきりした味わいで口の中をリセットしてくれる。
上海

玄品 淮海店
詳細
世界に89店舗のふぐ専門店、玄品の中国第1号店が淮海中路に登場。日本から取り寄せる調味料で仕上げる〝日本の玄品と同じ〞味と、上海限定の品を提供。ふぐが初めての来店客からも好評を博している。
玄品の真価を知るには、大とらふぐコース(580元/人)をぜひ。湯引き、てっさふぐ唐揚げに、ぶつてっちりは締めの雑炊まで、ふぐのうまみを残らず味わい尽くす。大とらふぐは河北省の提携養殖場で通常の倍程度の3年をかけ、平均の5割増しの大きさにまで育てた「天然よりもおいしい」もの。ポン酢は特製、雑炊は専用の醤油に厳選の日本産米と卵を用意。お酒を飲むなら、ヒレを急速乾燥させ、遠赤外線で焼く特許技術を使って香り高く仕上げたヒレ酒(68元)をどうぞ。
上海限定の料理は、ふぐの皮と身の入った茶碗蒸し(35元)。日本の玄品で修行した胡海成料理長が、顧問の福井幸男全日本調理師連盟会長と一緒に試作を重ねた名物。ふぐとだしの香り、味わいに満ちた茶碗蒸しは、女性と子どもに特に評判だ。